OO中心戯れ言ばっか。ハム至上主義で刹受け中心カオスブログ。

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クリスと留美様は最強です。
「おい・・・」
「なあに?」
「まだ続くのか・・・?」
キャミソール姿でぺたんと座る刹那の周りには、既に何重もの衣類の生垣が出来ていた。
しかしクリスティナは相変わらず服を持っているし、隣では王留美が笑みを浮かべつつ紅龍から渡された服を受け取っている。
「まーだまだ!折角だからデート用の服以外にも見立ててあげる!」
「ちょうど良かったですわ、今日新作発表のブランドが入手できましたの」
「わーこれ可愛い!!刹那着てみて!!」
「・・・」
以前も王留美の家に強制連行された際、ミッションに役立つからと延々にクリスティナによる着せ替え大会が勃発した。
あの時は15時間休みなしでひっきりなしに着せられては脱がされ、さらに「下着もみてあげる!!」と脱がされかけた。さすがに下着は死守したが、あまりに遅くなったために王留美の家に泊まることになり、さらにそこで王留美とフェルトを交えた恋話大会(実際話しているのは王留美とクリスティナだけだったが)になり睡眠不足になった。
女と言うのは、よくもこうできるものだ。
自分が女であることを忘れ、刹那は諦めきった瞳で服を押し付けてくる彼女を見つめる。
もう既に3時間たっているというのに今だ彼女の目は爛々と輝き、「これも可愛い!!」と同時に何着かを刹那に押し付けてくる。その傍らではフェルトがカタログをみつめ、チェックしたものを王留美がさらに電話で注文していた。
そして渡された衣類は当初カジュアルのものだったがやたらフリフリしたものからチャイナ服のようなコスプレめいたものも混じりだし、もはや当初の目的を忘れているとしか思えないような服ばかりになっている。
「・・・これは流石に着れないだろう」
「これは家用!!刹那も女の子なんだから、可愛い寝巻きもきなきゃ!」
どうせジャージなんでしょとにらまれるが、こんな薄くてひらひらしたものなんかよりもぜんぜんジャージの方が温かく、体を冷やさずにすむ気がするのだが。ところどころ透けていて、いかにも通気性が良さそうだ。これを着て寝ると考えると身震いがする。
「さー写真撮影よ!!」
「・・・そんなの必要あるのか?」
こうして何着かクリスティナのお気に召した組み合わせがある程度たまると、今度は撮影大会になる。実はこれを定期的にロックオン達に売っているのだが、刹那は知る由もなかった。
「・・・早く帰りたい・・・」
明日でかけると言うのに、今日でほとんど消耗してしまった気がする。
げっそりと重いロリータを着て写真を撮られていると、フェルトが本当に申し訳なさそうな目で見てきた。フェルトもこの分だと被害者なのだろう。
だが、王留美とクリスティナが組むともう誰にもかなわない気がする。
・・・女と言うのは面倒なものだ。
刹那は新しい服を着せられながら、半ば人事のように窓の外の突き抜けるような青空を見つめた。
「うん、これが可愛いよ!」
結局6時間以上着脱させられて、クリスティナが選んだのは着せられた服たちの中では比較的まともなほうだった。
とりあえずスカートは断固拒否しておいたので、淡い水色のショートデニムを下にはき黒いニーソックス。足はヒールが高すぎない赤いパンプス。多少太ももがスースーするが足の可動性は良く、これなら活動しやすそうだ。(もっともクリスティナ達はそんな目的で選んだのではないだろうが)
ところどころに黒い糸で刺繍されたふんわりした素材のシフォンワンピースに、こだわりである赤いターバン(とはいっても持参のものではなく王留美が用意した絹製の、小さなコサージュがついたものだが)をまいて、華奢なつくりの天然石がぶら下がった金のネックレスと、同じようなつくりのブレスレットが鎖骨や手首にちらりと輝いた。
割にシンプルな格好だが、服の素材がいいのか上品で落ち着いた様子になった。
「ね、どう?」
「悪くはない」
「・・・似合っているよ」
「良くお似合いですわ、刹那」
ただしもう少し胸があると言いのですけど、と付け足された。別に言われなれたことなので気にしないが、お前らのが大きすぎるのではないか、と三人の豊満な胸を見つめた。
何を食べたらそうなる。
「刹那これでも少し胸大きくなったと思うんですけどねーAAからAになったんだから!」
「あらそうなのですの?では下着が悪いのでは?」
再び、いやな予感がする。
「刹那、ブラ何つけてるの?」
「・・・スポーツ、だが」
王留美とクリスティナがじりじり近づいてくる。目が怪しく輝いている。
刹那は思わず後ずさりするが、すぐに壁に頭をぶつけた。フェルトが目を覆っている。いや、これは助けろ!!
以前まだブラジャーが必要ない大きさだったころ、せめてもとスポーツタイプを手渡された。ワイヤーももらったのだが、窮屈でごわごわする為つけたことがない。サイズが有り余っていたこともあるのだが。
「せーつーなー・・・」
「ちょうどいいですわ、今回に下着の見直しもしましょ」
紅龍、と彼女が呼ぶとそれまで影のように部屋の隅で待機していた彼がさっと動き、逃げ出そうとしている刹那の体をがっと掴んだ。
「申し訳ございません、お嬢様の命なので」
「・・・刹那、ファイト」
いや、ファイトじゃない!!
だが本気で抵抗しようとするも男の腕力には叶わず、刹那は絶望のふちに追い詰められた。
「じゃ、少し早いけど水着も仕立てちゃいますか?」
「それは名案ですわ!!」
誰か助けてくれ!!!
ある意味クルジスでMSに囲まれた時よりも怖い。しかし笑みを浮かべた二人の女に刹那の心の叫びは届かず、さっそく王留美が下着ブランドに電話をかけ始めていた。
下着やら水着やらいつのまにか手配されていたエステやらで、結局あの後開放されたのはさらに6時間後で、やはり遅くなってしまったため王留美の家に泊まることになった。
ただでさえ疲れていたと言うのに朝早くにクリスティナにたたき起こされ、眠気で頭にもやがかかっているうちに顔に化粧を施されたり、王留美の侍女たちによって髪をセットされたりと慌しい朝を迎えた。
ついでになんとか恋話から逃れられたものの、ワイヤータイプのちくちくした感触に慣れなくて、あまりよくは眠れなかった。
その点ロックオンたちとの生活は楽だ。
家事はアレルヤとロックオンがやってくれるし、部屋に入ればしつこく話しかけてくるロックオンもあまり言及してこない。朝も適当な時間に起きれば温かい朝食が用意されている。
女の子一人で大変じゃないの?とよくルイスに聞かれるがマイスター4人の生活はかなり気が楽である。もちろんそうした刹那の無防備な態度に他三人がむらむらしていることを自覚していないからなのだが。
『とっても可愛いから!!これならエーカー先生も惚れ直すこと間違いなし!!』
そうクリスティナが言ってきた通り、刹那は自分でも誰だか分からないくらいの女になった。
化粧なんて今までしたことがないし、女の子らしい服を着て外に出るのもこれが初めてだ。ショーウインドウに映る自らの姿は、正真正銘少女である。今まで私服では100%男だと思われていたが、これなら間違われることはないだろう。パンプスが多少走りづらいが仕方ない。
あいつはどう思うだろうか・・・
似合わないとおもうだろうか、それとも驚くだろうか。
家族である3人にはあまり見せたくない格好ではあるが、グラハムに見てもらうとなると気恥ずかしさと不安と期待が入り混じった、妙に高揚した気分になる。
・・・いけない、これはミッションだった。
はたと思い出した任務に、写った自分の姿を見ていた刹那は慌てて頭を振り、前を見つめる。
あの男はああ見えて隙もなく、これだけ話していると言うのにあまり有益な情報を得られていない。まあ元軍人たるもの、あまり口が軽いことはないだろうが。
今日こそは。
少し緩んでいた顔を引き締め、今日行くであろうテーマパークに向かって男らしく、力強く踏み出した。
<4/7><
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「非晶質。」にようこそ。
ここはグラハム・エーカー至上主義グラ刹になりそうな予感のする二次創作腐女子ブログです。
初めての方は「ハジメニ」を読んでください。わからずに突き進むと大変なことになります。
にょただらけなので苦手な方はご遠慮ください。
感想、誤字脱字、その他管理人に突っ込みたい方は最下部のメルフォからか、↓の☆を@に変えてお願いします。
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管理人:流離
since:20071112
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