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OO中心戯れ言ばっか。ハム至上主義で刹受け中心カオスブログ。



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2/11~2/14まで拍手でやっていたVD企画の学園グラ刹♀です。
せっちゃんがものすごい乙女なので原作のイメージを壊したくない方は回れ右したほうがいいかもしれません。




ため息をつきながらトイレから出てくると、フェルトが待っていてくれた。


「・・・大丈夫?」

「ああ、すまない」



初めてのそれは終わりに近付いているらしいが、多少気だるく刹那の答えは
精彩を欠いていた。まだ多少痛むのか、骨張った小さな手は下腹部を押さえてい
る。

いつもの意思の強い紅茶色の瞳は少し眠たげに細められている。

やはり気持ちわるい。体内から血が排出される感覚に、今だになれることができな
かった。




「すまないな」

「いいの」

今日はよりにもよって新しく買ったばかりのポーチを忘れてしまい、急遽フェル
トのものを借りたのだ。死ぬ程はずかしかったが、仕方ない。

ピンクの可愛いらしいポーチを返すと、フェルトがじっと刹那の顔を見つめてき
た。緑の大きな瞳に、一瞬どきりとする。


「お礼、言った?」

「・・・何が」


「エーカー先生。」

思わずうっ、とうめいてしまう。

そういえば、何を渡せばいいかわからず結局会っていない。

第一あの日の出来事が気恥ずかしくて、顔をあわせられる勇気がなかった。何を
話せばいいかもわからない。(大概グラハムから話しかけてくる為、話しかけ方
もわからないのもある)


最近は忙しいらしく、幸か不幸か奴はストーカーにも来ない。



「・・・頑張ってね」

ポツリと呟かれた言葉。

何を、と問う前にピンクの髪をなびかせフェルトは歩き去っていた。


一体なんだというんだ・・・


残された刹那はしばらく彼女の背を見ていたが、結局中断していたお礼を考えな
がらふらふらと歩き出した。








そもそも、お礼は常識では何を送ればいいものなのか。

菓子の詰め合わせ?金銭?

考えみるがグラハムの顔を思い浮かべると、どちらも必要なさそうである。

大体あちらが勝手にやってきたことだし、別にいいのでは・・・と考えてみるが
、諜報活動は円滑な人間関係が大切である。無礼な態度は慎みたい。
例え相手が
変態であったとしても、ターゲットなら仕方ない。

実際かなり危ない状態を助けられたのだが。誰かに見られていたら、と考えると
血の気が失せるが。

アレルヤにまた相談するべきか、しかし頼り過ぎるのは一人前ではないからいけ
ない・・・




「せーつなっ!」
頬杖をし考えていると、目の前に金髪のロングヘアが舞った。


「・・・ルイスか」

若干煩わしげに目を細めてみるが、ルイスは気にせず机にばんと何かを叩きつけ
た。




「ねぇねぇ、刹那はどれがいいと思う?」


キラキラ目を輝かせるクラスメイトの勢いに押され、思考を一時中断してルイス
の指先を見る。


やたら少女趣味な本だ。レース模様がやたらあしらわれたカラーページに、茶色
の固形物―チョコレートだろうか―がページ一杯に載り、こまかな説明が下に書
いてある。



「沙慈にね、バレンタインのチョコ作りたいんだけどどれがいいかなー?」


「バレンタイン?」

「あっ刹那って海外からの転校生なんだっけ?日本ってよくわからないんだけど
バレンタインの日に女の子が好きな男の子にチョコあげるんだって!」


バレンタイン。耳にしたことはあるがチョコレートを渡す風習は今までいた地域
は聞いたことがない。日本経済特区には奇妙な風習が多いようだ。


「バレンタイン・・・」

「刹那も誰かにあげるんでしょ?お兄さん達?それとも・・・エーカー先生??


「なっ」




ルイスがにんまりと笑みを浮かべ、刹那に詰め寄る。その少女とは思えぬ極悪な
笑みに思わず身をのけぞらせるが、壁にぶつかり動けなくなった。



「あ、顔あかーい」

「ご、誤解だ!誰があんな変態に・・・」

「そんなこと言って!エーカー先生去年沢山貰ってたんだから、競争率激しいみ
たいだよ?後悔しても遅いんだから」



知るか、と吐き出したい気分だったが、はたとある事実に気付く。



「沢山?」

「うん。山と。」



こーんぐらいと宙にルイスが腕を伸ばして描いた量は大袈裟だとは思うが、まあ
あの容姿なら納得は行く。性格はともかくとして。



ということは。


そんな少女達に紛れてさりげなく渡せばいいのではないだろうか。

話す口実になるし、何よりも自然だ。どうせ寄ってたかって渡しているのだろう
、刹那一人に時間はそう割けないに違いない。


完璧なミッションだ。早速ヴェーダに報告しよう。





「ねぇねぇそれでどれがいいかな~ちょっと、刹那聞いてる?」



我ながら素晴らしい方法に一人ガッツポーズを机下で作っていると、ルイスが不
満そうに刹那の顔を覗きこんできた。


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ここはグラハム・エーカー至上主義グラ刹になりそうな予感のする二次創作腐女子ブログです。
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管理人:流離

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