OO中心戯れ言ばっか。ハム至上主義で刹受け中心カオスブログ。

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今更16話派生。
ブシ→刹+アニュ。刹那とアニューの絡みも見たかったなあ。
ブシドーの吐血がせっさんに伝わってたらという妄想。
バレンタインが思った以上に長くなったので明日以降順次更新したいです。すみません・・・
ブシ→刹+アニュ。刹那とアニューの絡みも見たかったなあ。
ブシドーの吐血がせっさんに伝わってたらという妄想。
バレンタインが思った以上に長くなったので明日以降順次更新したいです。すみません・・・
コックピットから降り、整備兵や衛生兵が駆け寄ってくるのも振り払い男は自らの部屋へと早足に向かう。
扉についた途端、何かがせりあがってきた。思わず口元をおおえば、ゴプリと嫌な音と共に深緑のパイロットスーツに黒い滲みが溢れ、床に滴っていく。
「ふふっ…」
本来なら苦しみを伴った吐血。しかし今の男には痛みすら快感に感じられ、血にまみれた手を硬質な床につけた。
「ガンダム…」
結局は横槍が入り、戦いは中断せざるを得なかった。しかしGに翻弄されつつ剣を交えたその機体に、4年降りに高揚感があった。
純粋な闘争。神の使いと名乗るかのように降臨したそれを追い求めていた。
赤く輝きもはや天使というより神のようにさえ感じるその機体に剣を向けるの己はさながら悪魔か、邪鬼か。
血を吐くのは、神に追い縋り狩ろうとしている為。
4年前の戦い以来なりを潜めていた内臓の損傷が再び現れたのは、追い求める彼が自分をようやく見てくれたという幸福の証。
だから認めない。
戦いの最中に聞こえた、懐かしき少年の声を。
「君も、戦って戦って死ぬのだ…」
そして最期は私の手で貫かれるのだ。
「逃げることは許さない」
変わろうと少年は言った。
4年前のように常に何かしら怒りをぶつける声ではなく、何かに誓うようなその声に腹が立った。
闘争の渦から、戦いの連鎖から君を抜け出させやしない。
部下を失い、顔に傷を覆い、擬似GN粒子で汚染されたこの身体の代償は、少年、君との戦いにの先にある死なのだから。
血に濡れた掌が力を失い、ずりりと手形を残して落ちていく。
「だから」
またずくりと身体が疼き、口から血が溢れ出した。
だが男は留めることをせず、床は血溜まりへと化していく。
「私を置いていかないでくれ」
胸と脳がずきりと痛んだ。
だがその痛みの理由もわからず、グラハムは血を零しつつずるずると座り込み壁に血文字を描いていった。
またつきりと頭が傷んだ。
一際強いその痛みに目が覚ます。上半身を脱ぎ適温に保たれているカプセル内の筈なのに、汗をぐっしょりとかいていた。
「具合はどうですか」
再生医療用カプセルの蓋が外れ、治療していた刹那の目にはいったのは薄紫色の髪をもつ女性だった。
「…問題はない」
本当はつきん、と肩口が疼いたが、充分身体を動かせるレベルと判断して刹那はカプセルから身体を出そうとしたが、アニューが「まだ駄目です」とそっと肩を押した。
「まだ擬似GN粒子における影響で傷は完治していませんし、それに…顔色が非常に悪いです」
念のためもう一度精密検査を、と心配げに汗ばんだ額に張り付いた前髪に触れようとする女性に、大丈夫だと言わんばかりに刹那は顔を反らした。
「痛みは問題ない。ただ…」
「ただ?」
気遣わしげに刹那を覗きこんでくる鮮やかな紅い瞳。
医師は肉体面だけではなく精神面も重視する、とかつてトレミーの医療に携わっていたモレノの言葉を思いだし、至極真剣な顔で此方をみてくるアニューに話すべきか、と僅かに思巡したが、結局刹那は口を開いた。
「夢を見るんだ」
「夢…?」
「夢というより、誰かの声がする」
カプセルに入っている間強制的に睡眠させられるのだが、時折見たこともない映像や声が聞こえた。
感覚を麻痺させられているというのに度々感じる痛みと共に、何者かの感情が胸に流れ込んでくる。
まるで、OOライザーに乗ってる時のように、自らの意思ではなく想いが流れこんでくるのだ。
「どんな夢ですか?」
だが機体に乗っているわけでもないのに思念が流れ込む等あり得ない筈。
しかし精神の影響を考えてか端末を用意し刹那の言葉をメモしようとする彼女に何も話さないのは悪いと感じ、刹那はありのままを話そうと記憶を辿った。
「姿はぼんやりとしか見えない…だが、暗闇に誰かいる」
「…」
「笑い声が聞こえた。歪んだ、喜び。だが時折…そいつは呼んでくる」
「…呼んでくる?」
アニューが端末から手を止め、瞳を丸くさせてうつむく刹那を見た。
刹那は僅かにへこんだままの傷口を抑え、その男の声を思い出す。
血の鉄分に似た匂いの中、男は一人で笑っていた。
戦いを賛美し、至上の快楽を感じていた。
そして刹那、いやガンダムに憎悪を抱いていた。
そして、同じ位に哀しげに血の中で呼んでいた。
刹那の名前を知らぬ筈なのに、呼んでいたのだ。
置いていかないでと。
黒い血が、胸から溢れ出した涙のように零れ落ちていく図が、傷口から脳を辿り再生されていく。
そして何故か、男の想いが胸に染み渡り、同じように痛むのだ。
もしかしたら疲労からくるただの幻覚なのかもしれない。
棒立ちになるアニューに「忘れてくれ」と心配させまいとしたら、アニューがふわりと、少しだけ困ったような微笑を向けた。
「私も、たまに見ます」
「?」
「誰かに呼ばれてる夢。なぜだかわからないけど、頭が痛くなって、声が聞こえるんです…」
すぐに内容は忘れちゃうんですけど、とアニューは苦笑した。
「でも恐らく気が休まらないからかと思いますね。アロウズの襲撃は休まる所か激化していますし。
特効薬はないのですが、とりあえず精神的なお薬は用意して置きますね。」
そして今はアロウズが宙域にいないみたいですから休んで下さい、と刹那を再びカプセルに押し込めた。
GN粒子が艦内にいる人間まで作用しているのか?と考えたが、寝転んだことで溶かされた鉛のように全身へと広がった疲労のせいで刹那は考えることを放棄し、アニューが機器を操作させる音が響くなか瞼を閉じる。
置いていかないでくれ。
前の戦いで、「お前は変われ」と哀しげに微笑を浮かべ隻眼になった男の湖色がこちらを見つめていた。
何故か、笑顔でたつロックオンの影に、金髪の男が泣きそうな顔で立ち尽くしているのが見えた、気がした。
扉についた途端、何かがせりあがってきた。思わず口元をおおえば、ゴプリと嫌な音と共に深緑のパイロットスーツに黒い滲みが溢れ、床に滴っていく。
「ふふっ…」
本来なら苦しみを伴った吐血。しかし今の男には痛みすら快感に感じられ、血にまみれた手を硬質な床につけた。
「ガンダム…」
結局は横槍が入り、戦いは中断せざるを得なかった。しかしGに翻弄されつつ剣を交えたその機体に、4年降りに高揚感があった。
純粋な闘争。神の使いと名乗るかのように降臨したそれを追い求めていた。
赤く輝きもはや天使というより神のようにさえ感じるその機体に剣を向けるの己はさながら悪魔か、邪鬼か。
血を吐くのは、神に追い縋り狩ろうとしている為。
4年前の戦い以来なりを潜めていた内臓の損傷が再び現れたのは、追い求める彼が自分をようやく見てくれたという幸福の証。
だから認めない。
戦いの最中に聞こえた、懐かしき少年の声を。
「君も、戦って戦って死ぬのだ…」
そして最期は私の手で貫かれるのだ。
「逃げることは許さない」
変わろうと少年は言った。
4年前のように常に何かしら怒りをぶつける声ではなく、何かに誓うようなその声に腹が立った。
闘争の渦から、戦いの連鎖から君を抜け出させやしない。
部下を失い、顔に傷を覆い、擬似GN粒子で汚染されたこの身体の代償は、少年、君との戦いにの先にある死なのだから。
血に濡れた掌が力を失い、ずりりと手形を残して落ちていく。
「だから」
またずくりと身体が疼き、口から血が溢れ出した。
だが男は留めることをせず、床は血溜まりへと化していく。
「私を置いていかないでくれ」
胸と脳がずきりと痛んだ。
だがその痛みの理由もわからず、グラハムは血を零しつつずるずると座り込み壁に血文字を描いていった。
またつきりと頭が傷んだ。
一際強いその痛みに目が覚ます。上半身を脱ぎ適温に保たれているカプセル内の筈なのに、汗をぐっしょりとかいていた。
「具合はどうですか」
再生医療用カプセルの蓋が外れ、治療していた刹那の目にはいったのは薄紫色の髪をもつ女性だった。
「…問題はない」
本当はつきん、と肩口が疼いたが、充分身体を動かせるレベルと判断して刹那はカプセルから身体を出そうとしたが、アニューが「まだ駄目です」とそっと肩を押した。
「まだ擬似GN粒子における影響で傷は完治していませんし、それに…顔色が非常に悪いです」
念のためもう一度精密検査を、と心配げに汗ばんだ額に張り付いた前髪に触れようとする女性に、大丈夫だと言わんばかりに刹那は顔を反らした。
「痛みは問題ない。ただ…」
「ただ?」
気遣わしげに刹那を覗きこんでくる鮮やかな紅い瞳。
医師は肉体面だけではなく精神面も重視する、とかつてトレミーの医療に携わっていたモレノの言葉を思いだし、至極真剣な顔で此方をみてくるアニューに話すべきか、と僅かに思巡したが、結局刹那は口を開いた。
「夢を見るんだ」
「夢…?」
「夢というより、誰かの声がする」
カプセルに入っている間強制的に睡眠させられるのだが、時折見たこともない映像や声が聞こえた。
感覚を麻痺させられているというのに度々感じる痛みと共に、何者かの感情が胸に流れ込んでくる。
まるで、OOライザーに乗ってる時のように、自らの意思ではなく想いが流れこんでくるのだ。
「どんな夢ですか?」
だが機体に乗っているわけでもないのに思念が流れ込む等あり得ない筈。
しかし精神の影響を考えてか端末を用意し刹那の言葉をメモしようとする彼女に何も話さないのは悪いと感じ、刹那はありのままを話そうと記憶を辿った。
「姿はぼんやりとしか見えない…だが、暗闇に誰かいる」
「…」
「笑い声が聞こえた。歪んだ、喜び。だが時折…そいつは呼んでくる」
「…呼んでくる?」
アニューが端末から手を止め、瞳を丸くさせてうつむく刹那を見た。
刹那は僅かにへこんだままの傷口を抑え、その男の声を思い出す。
血の鉄分に似た匂いの中、男は一人で笑っていた。
戦いを賛美し、至上の快楽を感じていた。
そして刹那、いやガンダムに憎悪を抱いていた。
そして、同じ位に哀しげに血の中で呼んでいた。
刹那の名前を知らぬ筈なのに、呼んでいたのだ。
置いていかないでと。
黒い血が、胸から溢れ出した涙のように零れ落ちていく図が、傷口から脳を辿り再生されていく。
そして何故か、男の想いが胸に染み渡り、同じように痛むのだ。
もしかしたら疲労からくるただの幻覚なのかもしれない。
棒立ちになるアニューに「忘れてくれ」と心配させまいとしたら、アニューがふわりと、少しだけ困ったような微笑を向けた。
「私も、たまに見ます」
「?」
「誰かに呼ばれてる夢。なぜだかわからないけど、頭が痛くなって、声が聞こえるんです…」
すぐに内容は忘れちゃうんですけど、とアニューは苦笑した。
「でも恐らく気が休まらないからかと思いますね。アロウズの襲撃は休まる所か激化していますし。
特効薬はないのですが、とりあえず精神的なお薬は用意して置きますね。」
そして今はアロウズが宙域にいないみたいですから休んで下さい、と刹那を再びカプセルに押し込めた。
GN粒子が艦内にいる人間まで作用しているのか?と考えたが、寝転んだことで溶かされた鉛のように全身へと広がった疲労のせいで刹那は考えることを放棄し、アニューが機器を操作させる音が響くなか瞼を閉じる。
置いていかないでくれ。
前の戦いで、「お前は変われ」と哀しげに微笑を浮かべ隻眼になった男の湖色がこちらを見つめていた。
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FIRST
「非晶質。」にようこそ。
ここはグラハム・エーカー至上主義グラ刹になりそうな予感のする二次創作腐女子ブログです。
初めての方は「ハジメニ」を読んでください。わからずに突き進むと大変なことになります。
にょただらけなので苦手な方はご遠慮ください。
感想、誤字脱字、その他管理人に突っ込みたい方は最下部のメルフォからか、↓の☆を@に変えてお願いします。
ham_otomeza_12g☆yahoo.co.jp
管理人:流離
since:20071112
更新停止中。twitterで色々妄想してます。
サイト FE覚醒ブログ(NL中心)
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管理人:流離
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