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OO中心戯れ言ばっか。ハム至上主義で刹受け中心カオスブログ。



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ミレイナは喫茶店の看板娘。あとフェルトも。

「こんな店があったのか」

夕陽差し込む路地裏。ひっそりたたずむ店をみつけ、グラハムは目を丸くした。

「多分刹那達はここよ、ねーミレイナ」
「はいですぅ!ママとディランディさんが話してるの聞いたですぅ」

ルイスの隣には困り顔の沙慈、そしてルイスと同じ部活の少女、ミレイナがいた。

「ディランディさんはうちの店でアルバイトしてるんですぅ」
「あれ、うちの学校ってバイト禁止じゃ」
「細かいことはいいのよ!それより二人を観察しないと」

鼻息が荒いルイスと目を輝かせるミレイナ、そんな彼女達にダメだよ、といいつつも全く抑止力になっていない沙慈を尻目に、グラハムは人が少ない路地から見慣れた道を眺めていた。
小さい頃からなけなしの小遣いを握りホビーショップへ二人競った道。
先日も二人で歩いたにも関わらず、こんな店の存在等気付かなかった。
最も二人で出掛けても本屋か買い出しにスーパー位にしか行かないのだが。
勿論刹那がこんな店を知るはずもないから、ディランディに誘われたのだろう。
路地に細長い影が伸び、喫茶店に覆い被さる。
あの中で、彼等は何を話しているのだろうか?

「ねぇ、やっぱり覗きは趣味悪いよ」
「なにいってんのよ!あの男に関心なかった刹那が!こういうおしゃれな店でデートっぽいことしてんのよ!」

ルイスは何故か、グラハムを睨み付けながら弱腰の沙慈を切り捨てた。
何がいいたい?とグラハムは肩を竦めたが「裏口があるから覗きますか?」と無邪気なミレイナに遮られた。

「ほら、エーカー君も気になるでしょ?」

そう背をどんと押され、ミレイナが開けた扉へと押し込まれた。

「この窓はマジックミラーだからばれないですぅ」
「ミレイナ、グッジョブ!」
「声だしたらばれちゃうよ…」

掃除道具やら倉庫みたいな裏口の窓から、私服のニールと見慣れた刹那の顔が確認できた。

「…私はディランディの方に興味があるのだが」

背を向ける彼に落胆しつつそう呟いてみるも、既に息を押し殺しつつもうきうきと覗く二人の少女と、深い深い溜め息をつく沙慈に阻まれその声は掻き消えた。
マジックミラー越しの彼等。
何を話しているのだろうか。
そもそもディランディが何故お世辞にも色気を感じられない刹那を誘ったのか。
交遊に疎い刹那が何故彼に応じたのか。
耳をぴったりと押し当ててみても、流石に会話までは聞こえない。
店の緩やかな音楽が、柔らかく二人とグラハム達を阻む。


「しっかし刹那、こんな時位楽しそうにすればいいのに」

ルイスが不満げに漏らし、刹那を見てみれば相変わらずのしかめっ面。
確かに折角のお茶もケーキも美味しく感じられそうもない無表情さである。

「まだ刹那には早すぎたかしら?あの子の恋愛観、下手したら幼稚園児並みなのに」
「ディランディさんも大変な人を好きになったですぅ」

…どうかな

少女達は不満げに呟いていたが、カップを口にする刹那は普段と比べて穏やかな顔立ちをしていた。長い付き合いだからこそわかる、些細な違いだが。
相手の話を目を見て聞いているから少なくともつまらない、と感じてはいないはずだ。
他人に関心をあまり抱かない刹那が、人の話をしっかりと聞いている。

何故だか、焦りを感じた。

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ここはグラハム・エーカー至上主義グラ刹になりそうな予感のする二次創作腐女子ブログです。
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