OO中心戯れ言ばっか。ハム至上主義で刹受け中心カオスブログ。

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いつもお世話になりすぎている「true*north」の瀬々様から誕生日ということでまたこりずに頂いてしまいました!!有難う御座います瀬々様!!本当は瀬々様のお誕生日にR20を送ろう企画とかありましたが私がR20以下じゃないかということでR18を贈らせていただこうかと(お前)(しかもいらねえ)
し か も!!
なんと前回頂いた「キミの体温 心にぬくもり」の続きなんですよ!!
さ ら に!!!
R18です!!!!ぎゃああすいませんすいません・・・!!!
絶叫悶絶ものです。いや、実際悶絶しました。
メールでこそこそとお話したことなのですがまさか・・・!!
・・・駄目です、萌えすぎます。
というわけで瀬々様の素敵小説に悶えたい方は下からどうぞ!
あと18歳未満の方は一応ご遠慮くださいませ。
し か も!!
なんと前回頂いた「キミの体温 心にぬくもり」の続きなんですよ!!
さ ら に!!!
R18です!!!!ぎゃああすいませんすいません・・・!!!
絶叫悶絶ものです。いや、実際悶絶しました。
メールでこそこそとお話したことなのですがまさか・・・!!
・・・駄目です、萌えすぎます。
というわけで瀬々様の素敵小説に悶えたい方は下からどうぞ!
あと18歳未満の方は一応ご遠慮くださいませ。
結局のところ、自分はこの男に対してとことん甘いのだと思う。
どんな腹の立つ言動をされても、最終的には仕方がないなとすませてしまうほど。
何故か離れようとは、けして思えなくて。
つまるところ、結局この男は自分にとって大きな存在となっているのだ。
それでも やんわり囚われて
帰り着いてという言い方は、本当は正しくない。
刹那には自身の住処が近所の別のマンションにちゃんとあって、ここはグラハムの部屋だ。
それなのに『帰ってきた』と認識してしまうあたり、自分は相当毒されてきているのだと思う。
実際グラハムが軍の任務でどこかに派遣でもされない限りこの部屋で寝泊りするはめになっているので、最近では自分の部屋よりもここに住んでいると言ってもいいくらいだ。
いっそ引っ越してくればいいともしょっちゅう誘われているけど、それについてはまだ踏み切れずにいる。
中途半端な立ち位置かなとも思うけど、普段は間違いなく甘えられている割合の方が大きいから、これくらいは構わないだろうと甘えることにした。
自分の気持ちに率直でいていいと、グラハムは常々言ってくれているから。
――何より、言葉よりグラハム自身が気持ちに従って突き進みこれ以上にない手本をなってるから、そういうものかと悟っただけとも言えるが。
とにかく、刹那はここ最近にいたってようやく遠慮というものをしなくなった。
グラハムの部屋に戻り、まず刹那は有無を言わせず彼を浴室に放り込もうとした。
風邪でも引かれたら困る。つきっきりで看病していられるほど大学の講義は少なくないし、ましてうつされたりしたらたまったものではない。
さっさと身体を温めろと言うのに、しかしグラハムは素直にそれに従わなかった。
「どうせなら一緒に入ろう、刹那」
「嫌だ」
「刹那」
「言っただろう。あんたとは入りたくない」
「でも、刹那だって身体が冷えてないわけじゃないだろう」
「あんたほどじゃない。風邪引く前にとっとと入って来い」
俺はその後入るからと離れようとしたのに、しかしグラハムはそれを引きとめしつこく粘ってくる。
挙句にバカなことまで言い始めた。
「君が一緒じゃないと入らないと言ったら?」
「・・・・・・おい」
「私が風邪を引かないか心配してくれているんだろう?」
にっこりと微笑む彼のこの台詞が、ただの脅しでないと刹那はわかっていた。
この男は、刹那が絡むとどんなバカなことでも真顔でする。
本気で風邪を引こうがどうなろうが、刹那が頷くまで粘るつもりだ。
これ以上問答を繰り返しても無駄なだけで、一刻も早くグラハムを浴室に入れることを優先するべきだった。
「・・・・・・・・・・・・10分」
端的にそれだけ呟いて、さっさと行けというように手をひらひらと振る。
どうしようもない人間だとは、それはもうはっきりとわかりきっていることなのだけど。
それでも、時に『この男を誰かどうにかできないのか』とどこか他人任せなことを考えずにはいられないのだった。
きっかり10分後、刹那は浴室の戸をくぐった。
本当はすこしくらい遅れて行きたいところだったが、それをすると絶対グラハムが身体を水浸しのままに呼びに来る。(それももちろん経験済みだ。)
もともと一人暮らしをしていたわりには、このマンションは部屋も浴室も広い。
バスタブの前で体を洗うのも2人くらいならどうにかなるくらいのスペースがあったが、刹那が入ったのほぼ入れ違いになるように、グラハムは自分の体を洗い終え、先にバスタブに浸かる。
刹那が洗い終わるまで待ち構えるつもり満々なのだろう。
以前、同じような状況で「のぼせるぞ」と心配――もとい、忠告をすれば「最初から温めに淹れてあるから大丈夫だよ」との答えを得た。
この確信犯はおそらく今回も同じように温度を調整したのだろう。最早その辺は言うだけ無駄だった。
――――しかし。
スポンジで石鹸を泡立て身体をこすっていた刹那は、いい加減にと溜息を吐く。
「・・・・・・視線が五月蝿い」
「そうか。それは悪かったね」
謝罪とは、物事を詫びて悔い改めるということではなかったのか。
グラハムの言葉にはまるで誠意が感じられず、ついでに視線を動かす気配もない。
「――――」
完全に無視をしようかとも思ったか、少しくらいは抗議の意思を示しておくべきかと考えを改める。
グラハムからは死角になっている場所に置かれた洗面器にさりげなくお湯を溜め、シャンプーも流し込む。
そして、今度はよく見えるようにもう一度固形石鹸に手を伸ばし、しかしそれを手の中で滑らせ、取り落した。
石鹸は狙いと違うことなくバスタブの方に滑り、グラハムはそれを目で追い拾い上げようと手を伸ばす。
隙が出来た、その瞬間を狙って洗面器から液を掬い上げ、グラハムに放った。
「――――っ」
(・・・・・・よし)
銃の扱いは正直苦手だが、こういう狙いは基本的に外さない。
グラハムは見事にシャンプー液を顔に浴び、沁みる目を押さえて呻いている。
うざったいその視線が外れているうちにと、刹那は今度は正しい使い方をするためにシャンプーのボトルに手を伸ばす。
ばしゃばしゃと顔を洗う音は、髪を洗い終えた頃にようやっと止んだ。
「・・・・・・刹那」
「なんだ」
「・・・・・・さすがにちょっと酷くはないかい?」
「あんたが酷く調子に乗った分をそのまま返しただけだ。少しは自重しろ」
少々恨みがましい響きのそれを即座に切って捨てそのまま浴室を出ようと試みたが、さすがにそれは今までにない勢いで阻止された。
風邪引くだのなんだの、まぁそれはいろいろ。
グラハムはよく刹那が気の難しい猫のようだと言うけれど、実はそれを言う本人だって人のことを言えたものではなく。
もしこれを振り切って外に出れば、この男は相当根に持って拗ねるのだ。やけに低次元な絡み方を繰り返すようになる。
それの相手をするのはすごく面倒だ。
(・・・・・・・・・・・・仕方ない、か)
本当に温まったらすぐに出ようと決心しつつ、グラハムとは反対側のバスタブの隅に収まり、膝を抱えた。
「・・・・・・もっとこっちに寄ればいいのに」
「絶対に嫌だ」
伸ばされた手をぺしりと払いのける。
めげずに何度も持ち上げられるそれを、同じく何度だって払った。
地味な――しかし互いはやけに真剣な攻防がしばし続いて。
そろそろ上がっていい頃合かと、わずかに意識を別のことに向けたのが悪かった。
今までは腕を伸ばすだけに留めていたグラハムが一瞬で距離を詰めてくる。
その動きに水面が大きく揺らぎ、かなりのお湯がこぼれ落ちた。
「――っ」
「今度は、私が君の隙を突いたね」
にっこりと笑うグラハムに冗談じゃないと立ち上がろうとするが、その動作の為に許された場所が狭すぎたため、逆にバランスを崩してしまう。
それを支えられたはいいが、グラハムは上手い具合に刹那の身体を返して背中から押さえ込んでしまう。
「おい!」
この体勢ではろくな抵抗が出来ないと慌てた刹那だったが、不意に首筋に唇を落とされ身体を震わせる。
「・・・・・・ぁっ」
せめて身体を抱きこみ肌の上を滑ろうとするその腕をだけでも防ごうとしたが、耳たぶを甘噛みされ気を逸らされる。
だから、グラハムの手が胸の突起に及ぶのを止められなかった。
「やっ、やめっ・・・・・・」
制止のために上げたはずの声は我ながら甘く上ずり、しかも浴室とだけあってよく響いた。
それが恥ずかしく、もともと温まっていたのに更に顔が赤くなる。
刹那が必死に声を堪え始めたのがわかったのだろう。
グラハムはくすりと笑って、耳元で囁いてきた。
その吐息だって、今の刹那には甘く甘く身体に沁みて仕方がない。
「・・・・・・別に、我慢しなくてもこのマンションなら他の部屋に聞こえたりはしないよ?」
そういう問題ではないのだと、またそのグラハムを振り払うようにぶんぶんと首を横に振ったが、背後から返るのは苦笑の気配だけだ。
代わりに、今まではそっと近くを這わせるだけだった手が胸のそれを摘まみ転がし始めた。
まるでどこまでその我慢が続くかなと問いかけるように。
「ん、・・・・・・っ、ぁ・・・」
抑えきれない吐息は洩れるけど、そうすぐには篭絡されない。
――――いつの間にか、その腕から逃れようという意思は頭の中から消えさっていて。
すでに朦朧とし始めた思考では、そんなことにすら気づけない。
それが、グラハムの思うつぼなのだと気づくのはいつも頭も身体も冷えた後で。
「・・・ふ、ぅん・・・・・・」
しつこい指の愛撫にもなかなか声を洩らさない刹那に、グラハムはこれではまだ落とせないと悟ったのか、腰に回していた手を下に滑らせてきた。
お湯の中でも熱を持ち始めたのがわかるそこを、やんわりと手のひらで包み込む。
「ひぁ、やっ・・・・・・!」
その手をゆっくり上下に動かされ、刹那の我慢はあえなく崩れた。
自分の喘ぐ声が壁に反響してよく響き、いたたまれない。
それを何とか無視しようとすれば、代わりに身体に与えられる快楽をより意識してしまって。
どうしようもなくて――どうすればいいのかわからなかった。
だが、グラハムの手が更にその下、奥に侵入しようとしたのに、無理にでも自分を取り戻す。
「やっ・・もぅ、やめ・・・・・・っ」
先ほどの勢いはもうなく弱々しく首を振り、何とか力を集めてグラハムの手を止める。
「こんな・・・ところじゃ、や・・・だっ。・・・・・・グラハムっ」
目じりに溜まっていた涙がその拍子にぽろりとこぼれる。
それをグラハムは唇で受け止めた。
「・・・・・・なら、刹那?」
上に残っていた手を顎に添えられ、そっと仰向かされる。
鮮やかな翠の瞳は、どこか悪戯っぽい光を宿していて。
「ここじゃなければいいのかい、続きをしても・・・・・・」
「・・・・・・っ」
「たとえば大人しく寝室に移動すれば、君を抱いても」
「・・・ぃ、っちいち、聞く、なっ!」
大体、人の意思など気にせずしょっちゅうベッドで上に乗っかかってくるくせにこんな時だけ白々しく聞くのは、明らかに刹那の羞恥を煽っているのだといやでもわかる。
今日はいつにも増して質が悪い。先ほどの意趣返しのつもりなのか。
(・・・・・・絶対、あとで仕返ししてやるっ)
そう、明日の朝は絶対起こしてやらないことにしよう。
こんなやつなんか、一度くらい遅刻の憂き目に合わせても罰は当たらない。
自分の身体を抱き上げて、湯船から引き上げるグラハムの首に手を回しながら。
刹那はそんな復讐を心に誓うのだった。
11才も年上の恋人は、自分から見ても他人から見ても本当にどうしようもない男で。
どうしてこれで愛想をつかさないのかと、他の人間に言われるまでもなく首を傾げることがあるくらいだ。
それでも、実行しようと思わないのは、
結局のところ、自分がグラハムを好きなのだということに他ならないのだった。
++++++++++++++++++++++++++++++
それでも、やんわり囚われて。
仕方がないと、諦めの息ひとつ。
ただ、たまには意趣返しもさせてもらうからね?
どんな腹の立つ言動をされても、最終的には仕方がないなとすませてしまうほど。
何故か離れようとは、けして思えなくて。
つまるところ、結局この男は自分にとって大きな存在となっているのだ。
それでも やんわり囚われて
帰り着いてという言い方は、本当は正しくない。
刹那には自身の住処が近所の別のマンションにちゃんとあって、ここはグラハムの部屋だ。
それなのに『帰ってきた』と認識してしまうあたり、自分は相当毒されてきているのだと思う。
実際グラハムが軍の任務でどこかに派遣でもされない限りこの部屋で寝泊りするはめになっているので、最近では自分の部屋よりもここに住んでいると言ってもいいくらいだ。
いっそ引っ越してくればいいともしょっちゅう誘われているけど、それについてはまだ踏み切れずにいる。
中途半端な立ち位置かなとも思うけど、普段は間違いなく甘えられている割合の方が大きいから、これくらいは構わないだろうと甘えることにした。
自分の気持ちに率直でいていいと、グラハムは常々言ってくれているから。
――何より、言葉よりグラハム自身が気持ちに従って突き進みこれ以上にない手本をなってるから、そういうものかと悟っただけとも言えるが。
とにかく、刹那はここ最近にいたってようやく遠慮というものをしなくなった。
グラハムの部屋に戻り、まず刹那は有無を言わせず彼を浴室に放り込もうとした。
風邪でも引かれたら困る。つきっきりで看病していられるほど大学の講義は少なくないし、ましてうつされたりしたらたまったものではない。
さっさと身体を温めろと言うのに、しかしグラハムは素直にそれに従わなかった。
「どうせなら一緒に入ろう、刹那」
「嫌だ」
「刹那」
「言っただろう。あんたとは入りたくない」
「でも、刹那だって身体が冷えてないわけじゃないだろう」
「あんたほどじゃない。風邪引く前にとっとと入って来い」
俺はその後入るからと離れようとしたのに、しかしグラハムはそれを引きとめしつこく粘ってくる。
挙句にバカなことまで言い始めた。
「君が一緒じゃないと入らないと言ったら?」
「・・・・・・おい」
「私が風邪を引かないか心配してくれているんだろう?」
にっこりと微笑む彼のこの台詞が、ただの脅しでないと刹那はわかっていた。
この男は、刹那が絡むとどんなバカなことでも真顔でする。
本気で風邪を引こうがどうなろうが、刹那が頷くまで粘るつもりだ。
これ以上問答を繰り返しても無駄なだけで、一刻も早くグラハムを浴室に入れることを優先するべきだった。
「・・・・・・・・・・・・10分」
端的にそれだけ呟いて、さっさと行けというように手をひらひらと振る。
どうしようもない人間だとは、それはもうはっきりとわかりきっていることなのだけど。
それでも、時に『この男を誰かどうにかできないのか』とどこか他人任せなことを考えずにはいられないのだった。
きっかり10分後、刹那は浴室の戸をくぐった。
本当はすこしくらい遅れて行きたいところだったが、それをすると絶対グラハムが身体を水浸しのままに呼びに来る。(それももちろん経験済みだ。)
もともと一人暮らしをしていたわりには、このマンションは部屋も浴室も広い。
バスタブの前で体を洗うのも2人くらいならどうにかなるくらいのスペースがあったが、刹那が入ったのほぼ入れ違いになるように、グラハムは自分の体を洗い終え、先にバスタブに浸かる。
刹那が洗い終わるまで待ち構えるつもり満々なのだろう。
以前、同じような状況で「のぼせるぞ」と心配――もとい、忠告をすれば「最初から温めに淹れてあるから大丈夫だよ」との答えを得た。
この確信犯はおそらく今回も同じように温度を調整したのだろう。最早その辺は言うだけ無駄だった。
――――しかし。
スポンジで石鹸を泡立て身体をこすっていた刹那は、いい加減にと溜息を吐く。
「・・・・・・視線が五月蝿い」
「そうか。それは悪かったね」
謝罪とは、物事を詫びて悔い改めるということではなかったのか。
グラハムの言葉にはまるで誠意が感じられず、ついでに視線を動かす気配もない。
「――――」
完全に無視をしようかとも思ったか、少しくらいは抗議の意思を示しておくべきかと考えを改める。
グラハムからは死角になっている場所に置かれた洗面器にさりげなくお湯を溜め、シャンプーも流し込む。
そして、今度はよく見えるようにもう一度固形石鹸に手を伸ばし、しかしそれを手の中で滑らせ、取り落した。
石鹸は狙いと違うことなくバスタブの方に滑り、グラハムはそれを目で追い拾い上げようと手を伸ばす。
隙が出来た、その瞬間を狙って洗面器から液を掬い上げ、グラハムに放った。
「――――っ」
(・・・・・・よし)
銃の扱いは正直苦手だが、こういう狙いは基本的に外さない。
グラハムは見事にシャンプー液を顔に浴び、沁みる目を押さえて呻いている。
うざったいその視線が外れているうちにと、刹那は今度は正しい使い方をするためにシャンプーのボトルに手を伸ばす。
ばしゃばしゃと顔を洗う音は、髪を洗い終えた頃にようやっと止んだ。
「・・・・・・刹那」
「なんだ」
「・・・・・・さすがにちょっと酷くはないかい?」
「あんたが酷く調子に乗った分をそのまま返しただけだ。少しは自重しろ」
少々恨みがましい響きのそれを即座に切って捨てそのまま浴室を出ようと試みたが、さすがにそれは今までにない勢いで阻止された。
風邪引くだのなんだの、まぁそれはいろいろ。
グラハムはよく刹那が気の難しい猫のようだと言うけれど、実はそれを言う本人だって人のことを言えたものではなく。
もしこれを振り切って外に出れば、この男は相当根に持って拗ねるのだ。やけに低次元な絡み方を繰り返すようになる。
それの相手をするのはすごく面倒だ。
(・・・・・・・・・・・・仕方ない、か)
本当に温まったらすぐに出ようと決心しつつ、グラハムとは反対側のバスタブの隅に収まり、膝を抱えた。
「・・・・・・もっとこっちに寄ればいいのに」
「絶対に嫌だ」
伸ばされた手をぺしりと払いのける。
めげずに何度も持ち上げられるそれを、同じく何度だって払った。
地味な――しかし互いはやけに真剣な攻防がしばし続いて。
そろそろ上がっていい頃合かと、わずかに意識を別のことに向けたのが悪かった。
今までは腕を伸ばすだけに留めていたグラハムが一瞬で距離を詰めてくる。
その動きに水面が大きく揺らぎ、かなりのお湯がこぼれ落ちた。
「――っ」
「今度は、私が君の隙を突いたね」
にっこりと笑うグラハムに冗談じゃないと立ち上がろうとするが、その動作の為に許された場所が狭すぎたため、逆にバランスを崩してしまう。
それを支えられたはいいが、グラハムは上手い具合に刹那の身体を返して背中から押さえ込んでしまう。
「おい!」
この体勢ではろくな抵抗が出来ないと慌てた刹那だったが、不意に首筋に唇を落とされ身体を震わせる。
「・・・・・・ぁっ」
せめて身体を抱きこみ肌の上を滑ろうとするその腕をだけでも防ごうとしたが、耳たぶを甘噛みされ気を逸らされる。
だから、グラハムの手が胸の突起に及ぶのを止められなかった。
「やっ、やめっ・・・・・・」
制止のために上げたはずの声は我ながら甘く上ずり、しかも浴室とだけあってよく響いた。
それが恥ずかしく、もともと温まっていたのに更に顔が赤くなる。
刹那が必死に声を堪え始めたのがわかったのだろう。
グラハムはくすりと笑って、耳元で囁いてきた。
その吐息だって、今の刹那には甘く甘く身体に沁みて仕方がない。
「・・・・・・別に、我慢しなくてもこのマンションなら他の部屋に聞こえたりはしないよ?」
そういう問題ではないのだと、またそのグラハムを振り払うようにぶんぶんと首を横に振ったが、背後から返るのは苦笑の気配だけだ。
代わりに、今まではそっと近くを這わせるだけだった手が胸のそれを摘まみ転がし始めた。
まるでどこまでその我慢が続くかなと問いかけるように。
「ん、・・・・・・っ、ぁ・・・」
抑えきれない吐息は洩れるけど、そうすぐには篭絡されない。
――――いつの間にか、その腕から逃れようという意思は頭の中から消えさっていて。
すでに朦朧とし始めた思考では、そんなことにすら気づけない。
それが、グラハムの思うつぼなのだと気づくのはいつも頭も身体も冷えた後で。
「・・・ふ、ぅん・・・・・・」
しつこい指の愛撫にもなかなか声を洩らさない刹那に、グラハムはこれではまだ落とせないと悟ったのか、腰に回していた手を下に滑らせてきた。
お湯の中でも熱を持ち始めたのがわかるそこを、やんわりと手のひらで包み込む。
「ひぁ、やっ・・・・・・!」
その手をゆっくり上下に動かされ、刹那の我慢はあえなく崩れた。
自分の喘ぐ声が壁に反響してよく響き、いたたまれない。
それを何とか無視しようとすれば、代わりに身体に与えられる快楽をより意識してしまって。
どうしようもなくて――どうすればいいのかわからなかった。
だが、グラハムの手が更にその下、奥に侵入しようとしたのに、無理にでも自分を取り戻す。
「やっ・・もぅ、やめ・・・・・・っ」
先ほどの勢いはもうなく弱々しく首を振り、何とか力を集めてグラハムの手を止める。
「こんな・・・ところじゃ、や・・・だっ。・・・・・・グラハムっ」
目じりに溜まっていた涙がその拍子にぽろりとこぼれる。
それをグラハムは唇で受け止めた。
「・・・・・・なら、刹那?」
上に残っていた手を顎に添えられ、そっと仰向かされる。
鮮やかな翠の瞳は、どこか悪戯っぽい光を宿していて。
「ここじゃなければいいのかい、続きをしても・・・・・・」
「・・・・・・っ」
「たとえば大人しく寝室に移動すれば、君を抱いても」
「・・・ぃ、っちいち、聞く、なっ!」
大体、人の意思など気にせずしょっちゅうベッドで上に乗っかかってくるくせにこんな時だけ白々しく聞くのは、明らかに刹那の羞恥を煽っているのだといやでもわかる。
今日はいつにも増して質が悪い。先ほどの意趣返しのつもりなのか。
(・・・・・・絶対、あとで仕返ししてやるっ)
そう、明日の朝は絶対起こしてやらないことにしよう。
こんなやつなんか、一度くらい遅刻の憂き目に合わせても罰は当たらない。
自分の身体を抱き上げて、湯船から引き上げるグラハムの首に手を回しながら。
刹那はそんな復讐を心に誓うのだった。
11才も年上の恋人は、自分から見ても他人から見ても本当にどうしようもない男で。
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それでも、実行しようと思わないのは、
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