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OO中心戯れ言ばっか。ハム至上主義で刹受け中心カオスブログ。



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当サイトには珍しいほのぼのグラ刹を目指して玉砕した刹那誕生日分。
ハムがただの馬鹿な子になりました。でも珍しく性的な意味はなく甘甘ほのぼの・・・のはず!自信はないです。
とりあえず刹那さんが日本に住んでてハムが同棲している設定。
今年は純愛路線でいくんだ!無理矢理鬼畜なんてないよ多分!

「ケーキを作ろう!」

休日の朝。グラハムが昨夜早く帰ってきて久しぶりに有給を取ったと思いきや、財布を首からぶら下げたグラハムがそう叫んできた。

市販のものを買えばいいのに…
そう思いつつも、結局はグラハムに手を光れ近所のグロッサリーストアに来ていた。
目を輝かせ勇むグラハムを前に何度もそう言ったが聞かず、諦めて端末でレシピを探し材料を調べた。
指示を聞きつつ上機嫌にカートへ材料を放り込んでいくグラハムとは反対に、刹那はため息をついていた。
ケーキなんて作ったことがない。
食べたことさえCB時代に数えるほどだったのに。
失敗が目に見えてる中こいつはいつも思いつきでものをいう、と先行する男を睨み付ければ、当の彼は野菜コーナーである一点を見つめていた。

「…ケーキにじゃがいもは必要ないだろう」

レシピにもじゃがいもなんて書いていない。そう告げれば、芋を手にしようとした彼の手が止まった。

「なにをいう?ケーキにマッシュポテトは入れるだろう?」

平然と非常識なことをいってのける彼に唖然とした。
…何処の国の食べ物だ、第一甘いものにどうしてマッシュポテトが入るというのか…
なはりユニオンの人間は味覚が独特なのだと、じゃがいもを嬉しそうにカートへ放り込むグラハムの横顔をながめた。



案の定ケーキは悲惨な出来となった。
まず刹那は菓子を作ったことがない、グラハムも料理は基本的なもの以外は壊滅的。
スポンジはふくまらないでぺしゃっとつぶれ、見るからに粉っぽくだまになっているのがわかる。
普通の料理みたいに目分や勘でつくるのは
次に生クリームはグラハムに任せたのだが、混ぜすぎて分離しぼそぼそで非常に塗りにくい。
辛うじて苺は潰れず無事だったが、それ以外は悲惨としかコメントできない、むしろケーキとは一見してわかりにくい代物と化した。

「ふむ、これでマッシュポテトを載せれば完璧…」
「アメリカにはまともなショートケーキはないのか」

嬉々として大量のマッシュポテト入りボウルや着色料をもつグラハムに刹那は冷静に突っ込んだ。
これ以上食えたものではないケーキを作りたくはない。 食べ物は無駄にしたくなかった。グラハムなら平気で食べるだろうが。
しかしいきなり何故ケーキをつくろうなど…
突飛な言動と行動には慣れているが、今回も理由がわからず歪なケーキに首を傾げていると、グラハムがごそごそと何かを漁っている。
また何か変なものを付け加える気か。
半ば諦念に近い表情で刹那が考えていると、白い両手が何かを包み込むかのようにあわさり、ぬっとケーキに向かって伸ばされた。

手がケーキの上にくると、ぱっと開く。
白に近いピンクが、途端彼の手からはらはらとこぼれ落ちて行った。

「桜?」

それは今外で満開に咲いている桜の花弁だった。
振りかえればグラハムは新芽色の優しい眼差しでケーキにそれを振り掛けていく。
お世辞にもきれいといい難いケーキが、桜の花弁で覆い隠されていく。それは生クリームにつくと、ケーキの表面を綺麗に覆っていった。

「これで完成だな」

呆気にとられ刹那が変貌したケーキを見つめていると、これまた何処から用意したのか、小さな人形のようなものをポン、と仕上げに乗せる。
白黒のそれはガンダムとフラッグを模したマジパンだった。
装飾や太陽炉等、デフォルメされてはいるがかなり精巧に出来ている。




「Happy birthday、刹那!」

そして隣のクロスロード家に聞こえてしまいそうなほど大きな声で宣言すると、ケーキを前に固まっている刹那を力一杯抱き締めた。

「へ?」
「君の誕生日ではないか!市販のものも考えたのだが、やはり手作りに勝る愛情はないとカタギリが言っていたからな」

それに一度こうしてみたかった。
そういって桜の花弁がまぶされたケーキをしみじみみつつ腕に力を込めるグラハムに刹那はきょとんとした。
だからケーキを作ろうと言い出したのか。
しかもその為に有給までとって。
自分でさえすっかり忘れていた誕生日をがさつなこいつが覚えていたことでさえ驚きに近かったが、「このガンダムとフラッグは私が精魂込めて以下略」と延々語るグラハムに、そういえば妙なところで力を注ぎ込むのがこいつだと思い出し刹那はふ、と口元を緩めた。
それにしたって殆ど菓子作りに関してはお互いど素人だという二人でケーキを作れると思ったものだ。
思いつきはいいのだがせめて作り方くらいは勉強しておけよ、と少しだけツッコミを入れつつも、誕生日を祝う・・・それだけの為に休みを取ってくれて粉まみれになって目を輝かせるこの男を、愛おしく思った。
見てくれの悪さを、桜の花弁を使うことで解決するという発想力も店にはないものだ。・・・多分グラハムは失敗を想定していなかっただろうけど。

ここのGNブレードの角度が、フラッグの擬似太陽炉は特に力をいれたやら刹那に頬ずりしつつ機関銃のように語り続けるグラハムに刹那は向き直る。

「有難う、グラハム」

そして、いまだ喋りやまないグラハムのよく動く唇に、勢いよく自らのそれをぶつけた。
ごちん、と歯が当たってしまったけど、痛いと思う前にふにゃりと柔らかい感触も触れ合った。





「ところで・・・」
「どうした?」
「これ、食べるのか?」
「勿論だとも!!」
グラハムに抱きしめられつつも、桜色にそまったケーキを食べることに不安を隠せなかった。
有毒ではないだろうが桜の花弁は食べられるのだろうか・・・?
土台となるケーキの出来もあれなだけに不安を隠せない刹那と、上機嫌で抱きしめ続けるグラハム。
マジパンで作られたガンダムの背中とフラッグの肩には、密かにペアリングがかけられていることに、刹那はまだ気がつかない。



刹那さん誕生日おめでとう!
テーマは子供の恋愛でした。ハムが最近脳内で白くなってて困っています。というかアホの子。
二人で同棲していていちゃいちゃしているバカップルを書きたかったんです。春ですし。
本当は生クリームに大量のお酒が入れられていてせっちゃんべろべろ→いただきます☆の展開になるはずでしたがこの二人がまともにケーキ作れそうもなかったため無理でした。
ごめんねハム。
ちなみに刹那も基本食べ物を粗末にしない子なので二人でケーキを美味しく食べて二人同時にペアリングを噛んだという設定があります。仕込んだのハムですけど。
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「非晶質。」にようこそ。
ここはグラハム・エーカー至上主義グラ刹になりそうな予感のする二次創作腐女子ブログです。
初めての方は「ハジメニ」を読んでください。わからずに突き進むと大変なことになります。
にょただらけなので苦手な方はご遠慮ください。
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