OO中心戯れ言ばっか。ハム至上主義で刹受け中心カオスブログ。

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タイトルは思いつきませんでしたてへっ(え)
七夕SSです。珍しくグラ刹恋人設定です。ほら、ミセリコルデで病んでたからたまには愛がある話を書きたかったのですよ・・・。微妙になりましたが。
ハムは日本マニアだといいですね!つい最近まで侍はいるとか思ってたりとか。それで日本の基地に来てがっかりするといい!!
あ、ベランダにクワガタがいる・・・。
七夕SSです。珍しくグラ刹恋人設定です。ほら、ミセリコルデで病んでたからたまには愛がある話を書きたかったのですよ・・・。微妙になりましたが。
ハムは日本マニアだといいですね!つい最近まで侍はいるとか思ってたりとか。それで日本の基地に来てがっかりするといい!!
あ、ベランダにクワガタがいる・・・。
「刹那っ!」
蒸し暑い東京の夏の夜。
暑さには強いが島国特有の湿度に動く気がせず、ぐったりとベッドに横たわっていると、何だかよくわからない植物を持ったグラハムが、玩具を見つけた少年のように目を輝かせて入ってきた。
「聞いてくれ刹那!面白い話を聞いたんだっ!」
「ドアを蹴破るな、あと開いたままにするな」
鬱陶しそうに刹那が目を細めるのを気にせず、ヅカヅカと入り込んでくる。そういえばこいつには合鍵を渡していないのにどうやって入ってきたのだろう。
「その前にこれは何だ」
「ササという植物らしい。カタギリに聞いた話だと今日はタナバタと言って、ササに願いを書いた紙をつけるらしいな。」
そう言ってグラハムはわしゃわしゃと葉が青々と繁ったササとやらをゆする。どこから取って来たのだろうか。その前にゆするな葉が落ちる。
「まあ重要なのはササではない、刹那、ベランダに出るぞ!」
掃除する身にもなってみろと睨み付けるが、さらにグラハムはササを肩に担いでベランダを開けた。もわっと湿度を含んだ熱風が、夜だというのに吹き込んでくる。折角空調をかけて快適な空間を辛うじて作っていたというのに、嫌がらせか?
「ほら、刹那おいで」
何かの儀式のようにササを振る男に何を言っても無駄な気がして、ベランダ掃除の手間を減らす為にも刹那は諦めて外に出ることにした。
「カタギリの話だと、今日はミルキーウェイに隔てられた恋人達が一年に一度だけ出会える日らしい」
ササを勝手にベランダに飾りつけながら、グラハムは嬉々として話し出した。そういえば、隣の家からもササが覗いている辺り日本の風習なのだろうか。
「オリヒメとヒコボシと呼ばれる男女が引き裂かれ、今宵一晩だけの逢瀬を楽しむ…だが雨が降れば川は溢れ、二人は出会えないらしい
なんてロマンチックでセンチメンタリズムな話のだろう!」
日本の文化はやはり情緒があっていいな!と語るアメリカ人に刹那は隠さず溜め息をついた。金髪碧眼の男が日本の文化について熱く語っても冗談にしか見えない。
「まるで私達のようだ…敵同士で、人目を忍んで出会わなければいけない」
「一ヶ月に数回も来ていれば充分だろう」
それに、と刹那は熱く七夕について語る男を尻目に空を指差した。
「今日は曇りだ」
東京の空では元々綺麗な青空は見えないが、さらに梅雨が明けていない今鉛のような黒々とした曇り空で、星一つ見えない。
「残念だったな」
「なんとっ!」
感情のこもらない刹那の声でグラハムは空を見上げると表情を一転させ、何処から取り出したのかよくわからない輪飾りを落とした。残念そうな、すねたような目で空を恨めしそうに見つめた。
大人になってもコロコロと変わる表情がおかしく、本当に残念そうに空を見上げるグラハムを少しだけ哀れに思い、一言付け足してやる。
「生きている限りまた会えるだろう。また一年後。」
神なんていない。いないとは思うが、もし永劫の時を生きる恋人達なら、一年くらい会えなくとも寂しいと思う程度だろう。
次に会った時には敵になるかもしれない自分達と比べれば。
来年処か、夜明けがくれば兵器の一部になり刃を交わらせる自分達よりかは遥かに確かな愛なのだろう。
そもそも人間と神とで尺度を合わせる方が間違ってるかもしれないが。
明日、世界の流れによっては殺し合う者同士がこうして狭いベランダに肩を並べている方が、曇る確率より余程奇跡に近いのだ。
「それに、少し飛べば雲はなくなるだろう。」
「夢がないな、刹那は。」
頬を膨らませ、拗ねるように翆の瞳を向けるこの男も。次は機体越しに視線を交錯させるかも知れないのだ。
オリヒメとやらが出会っている、宙で。
「私ならね、刹那」
そう近い未来に思いを馳せていると、唸りながら空を睨み付けていたグラハムがぽつりと漏らした。
「君と一年に一度しか、それも雨が降れば会えないような運命は断固拒否する
それが例え安定し、お互いに傷つけあわない運命でも、だ」
そう言うとグラハムは、息の詰まるような暗さの空に向かって手を伸ばした。
「もし一年に一度の日、雲が私達を引き裂いたら…」
スーツに包まれた腕は、夜空を斬り裂くように振られる。
「私はフラッグで雲を切り裂いて、君に会いに行くよ。いや、一年に一度とは言わず、何度でも。例え誰がなんと言おうと。」
顔を上げれば、自信に満ちた端正な顔が、刹那に微笑みかけていて。
「運命の女神が私達を戦わせ、引き裂こうとも、その因縁すらも利用して君に会いに行くよ」
そうはっきりと言い切ると、グラハムは刹那の小さな肩に手を回し、引き寄せた。
重なる体温。本来ならあってはならない出会いと想い。
それなのに、悲壮感が全くないのは何故だろう。
「馬鹿だろう」
「君と逢うためなら何度だって馬鹿になるさ」
ああ、そうか。
普通の人間なら気障な妄言として嘲笑うだけだろう。
だが、グラハムは違う。
この男ならやりかねないと思っている自分がいるのだ。
それを裏打ちするような自信と、行動力があるのだ。
「…次に会うときが敵同士、でもか」
少しだけ口元に笑みを浮かべ、からかうように言えばグラハムは一瞬だけ金の睫毛を伏せ、しかしすぐに直線的な視線を向け、ユニオンのエースらしい、揺らぎのない言葉で言い放った。
「私は、戦う君も好きだからね。」
だから今度こそ墜してあげるよ。
耳元で甘い声で囁かれ、刹那もまた口元に歪んだ笑みを張り付けた。
胸に広がるのは安定感による安堵と、皮肉な運命への嘲笑。
「俺もだ」
暫くそうして二人で身を寄せあった。何をするわけでもなく、ただ生身で触れ合える今の時間を淡々と、だが穏やかに。
青々としたササの葉が、さらさらと水気を含んだ爽やかな音で二人の間を凪いでいた。
「あ」
グラハムの広い胸に頭を押し付けていると、驚いたような声が彼の口から漏れた。
「星だ」
刹那もつられて天を仰ぐ。
相変わらず重苦しい雲の隙間から、宇宙で見るものに比べたら遥かに淀んで、光も弱々しかったが、幾つかの星が覗いていた。
ある恋人達の、星の唄。
(カタギリ!この前刹那と七夕を過ごしたんだ!そうしたら星が…)
(グラハム、のろけもいいけど仕事をしてね。織姫と彦星は仕事をせずにいちゃついてたから引き離されたんだよ)
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ここはグラハム・エーカー至上主義グラ刹になりそうな予感のする二次創作腐女子ブログです。
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