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OO中心戯れ言ばっか。ハム至上主義で刹受け中心カオスブログ。



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拍手差し換えの為格納。グラ刹♀学園です。
ハム、頑張る。ビリー頑張れ。な話です。前の続き?





旧友が少女を抱えて飛込んできたのにも驚いたけど、この少女の容態にもっと驚
いた。





PM15:39

―alter b&m―




「カタギリ!」



七時間目の始まり。寝ていた生徒達を早退させたり追い出したりしてようやく落
ち着いてドーナツを食べようとした時に、彼は現れた。

相変わらず騒がしいなぁと嫌味の一つも言おうと振り向いたら、思わず口をつぐ
んでしまうような光景があって。




「グラハム・・・?」



入り口に立っていたのは、予想していたどおり軍属時代からの友人。しかしいつ
も綺麗に整えているはずの金髪は少し乱れ、柔らかな微笑を常に湛えているはず
の顔は青ざめている。
何よりも彼の腕の中に、いつも彼が追い掛け回している少
女が、ぐったりと体を預けていることに絶句した。


口にしかけていたフレンチクルーラーを思わずポロリと落としてしまう。


えーと、これは・・・どういう状態なんだろ。



緩みきった午後の中、不意打ちとも言えるこの出来事にフリーズしかけていた脳
を無理矢理稼働させ、想像しうる最悪結論にいたった。





「グラハム・・・君の手の早さは昔から知ってたけど・・・
幾等なんでも生徒はやばいんじゃ・・・」


「カタギリ、君はとんでもない誤解をしている」



珍しく真顔でグラハムに突っ込まれ、ひとまず最悪の事態ではないことに安堵し
た。

いや、本当にやりかねないとハラハラしてたけど。



「廊下で彼女が突然倒れたのだよ!心拍は正常なんだが体温が異常に低い。」


「あーはいはいわかったよ。とりあえず彼女を寝かしてあげないと、ね?」



いつもの人を食ったような余裕をなくし、若干荒々しく言うグラハムに驚きを感
じつつも、意識を失いかけている少女の体を預かる。

確かにグラハムの言う通り体温は低く通常よりも血色は悪いが、そんな取り乱し
て騒ぎ立てる程の重症には見えない。せいぜい貧血程度のものだろう。



(ん?)



ふと、彼女を預かり空になったグラハムの手を見る。彼の白い指に、鮮やかな赤
い筋が流れていた。


「グラハム、君怪我でもしたのかい?血が」


「?いや、特に痛みはないが・・・」







確かに傷口らしきものは見当たらない。よく見ると、彼が飛込んできた入り口の
リノリウムにも、紅いそんなにも大きくはない染みが点々と出来ていた。




(まさか)




思い辺り失礼、と口の中で呟き少女の足を見る。

だらりと力なくぶら下がる余計なものを完全に削ぎ落としたかのような細い足。

小麦色に近い健康的な肌に、赤く細い筋が伝っていた。



改めて彼女の胸元をみる。高等部を表す赤いリボンタイ。体は華奢で小柄だが、
この前グラハムを呼びに行った際に見た時も高等部の楝にいたから最低でも16だ
ろう。




まさか、高等部になって初めてなんてねぇ・・・

個人差があるとは聞いているが、ここまで遅い子はカタギリ自体初めて見る。




「それでどうだ、彼女は、刹那は大丈夫なのか!?」



「あー、うん騒ぐことない、ただの貧血だと思うよ。大丈夫だから僕に任せて、
君は帰って」


「しかし」


「いいから。君のことだからどうせ仕事をほっぽりだしているんだろ?」



不服そうに見てくるグラハムを無理矢理追い払い、彼女をベッドに横たえた。




さて、どうしたものやら。



どう説明しようかと机に落としたままだったドーナツを口に運びながらカタギリ
は考えた。












消毒液のツンとした匂いと、甘ったるい何らかの菓子の匂い。

違和感に重たい瞼を開くと、真っ白な天井が、カーテンで四角く区切られて見え
た。




(ここ、は?)


少し固いベッドから起き上がろうと身じろぎをする。だが思い出したかのように
走った鋭い腹部の痛みに小さくうめいて思わず元のように倒れた。



「あ、気付いた?」


白いカーテンからひょっこりと男が頭を出した。


「・・・カタギリ先生」


「あ、無理して起きなくていいから。痛む所はあるかい?」



起き上がろうとする刹那を手で制しながら問うカタギリを見て、霞が掛かったように鈍い思考の中ここは保健室なのだとようやく気づいた。

素直に腹部および頭部が痛いことを告げると、カタギリはやはり、といわんばかりにため息をつき、暫らく何か考えるように思考していた。



「・・・先生?」


「あ、ああ、・・・」


なぜか歯切れの悪そうにカタギリは刹那から目線を逸らす。


もしかして、悪い病気なのか?


途端に舞い戻ってきた不安。切実な思いをこめて見つめてくる刹那に気づいたのか、しばらく口をもごもごさせていたカタギリは慌てて手を振り、やがて意を決したかのように刹那に向き直った。



「刹那さん・・・だよね?えっと、おめでとうとでも言ったほうがいいかな?」


「・・・は?」



僅かな恐怖に体を強張らせた刹那だったが、意外すぎる言葉におもわずぽかんとする。
そのあどけない表情に少し苦笑し、カタギリは少し声のトーンを落として言った。




「初潮だよ。君は、大人の女性になったんだ。」






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ここはグラハム・エーカー至上主義グラ刹になりそうな予感のする二次創作腐女子ブログです。
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管理人:流離

since:20071112


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