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OO中心戯れ言ばっか。ハム至上主義で刹受け中心カオスブログ。



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いよいよ大学生です!というわけで入学式に行ったのですが「???」のまま終わりました・・・。パフォーマンスが綺麗だったけど謎でした。
その後新歓の方に拉致誘って頂いたりしたのですが小説を書くために早く帰ってきました。(え)
という訳で突発オフオン刹で誕生日です。オフオン刹は初めて書きますが誕生日とは思えない怪しい内容になりました・・・あ、あれ・・・?
結論。
グラ刹→病むかギャグ
ロク刹→甘甘かほのぼの
オフオン刹→なんか病む
・・・あーアレ刹書こうかな・・・(え)アレ刹は個人的に一番癒し系CPです。

「「あーん」」
大の大人二人に差し出される銀のスプーンの悪戯っぽい輝きと、鼻に掛かった甘い声に刹那は思わずため息をつきたくなった。







トリロジー





「刹那、食べないのか?」
「ここのアップルパイはおいしいぞ?」

三白眼で呆れ顔に見ていると、事前に打ち合わせをしたかのように男達は口をそろえた。銀のスプーンは以前に刹那の口元に突きつけられている。
これがどちらか片方であれば適当に一蹴できる。だが二人の大男に挟まれると、妙な圧迫感があった。
目の前の男達は、奇妙と言えるほどに似通っていた。穏かに煌く湖色の瞳も、肩にゆるくかかるモカブラウンの髪も、雪のような白い肌も。そんな二人がまったく同じ仕草で刹那にスプーンを差し出しているのだ。鏡を見ているような不思議な感覚に刹那は思わず頭が痛くなった。

「・・・ロックオン」
「「どっち?」」

くすりと笑う顔までトレースしたかのように同じで、刹那はいっそなぐってやろうかと拳を握り締めたが、やめた。
単品ではどちらもへたれなのに、双子で結託すると途端に扱いづらくなるのだ。
こちらを伺い端正な顔に静かな笑みを浮かべている姿はそこらの絵なんかより余程絵画的であり、同時に肌寒ささえ感じてしまう。

「二ール、ライル」
「「なんだ?刹那」」

声帯さえも一緒なんではないかと疑うくらい綺麗に重ねられた声に、どんな言葉も通用しないことを悟ると、刹那は諦めたようにため息を吐いた。


整えられた桜貝のような爪、長いがしなやかな指先につままれている銀のスプーンの先にちょこんと乗る林檎の欠片に喉を鳴らす。
意を決して、右側-恐らく二ール-のスプーンに口を近づけ、ぱくりとかぶりついた。
シャリシャリと林檎が、パイが口の中で崩れていく。とても甘いが、適度に酸味が有りいくらでも食べれそうな味とシナモンの香味が口内に広がっていく。

「はい、よくできました」

ひどく面白そうな声音で二ールが言うと、ライルがくつくつと笑みを漏らす。馬鹿にされているようできっと睨み付けると、ずいとライルのスプーンが突き出された。

「ほら、林檎たっぷりのところ」
「あ、ずりーぞライル!」

言い合う双子を放っておいてこちらもまたパクリと一口で言った。
あまい、あまい。しかし心地よい酸味が駆け抜けていく。
まるで麻薬のようだ。
異教にあった禁断の果実のような。



「あ、刹那」

これはどちらの指先か?
白くしなやかな指輪が伸びてくる。それは口元をさらりと撫で、刹那の唇まで掠めていく。
それをぼおっと見つめていると、今度は視界が暗くなった。ティーカップが衝撃に小さな悲鳴をあげ、真っ白なテーブルクロスに紅い染みが広がっていくのも止められない。
悪戯する子供のようなちらりと光る青と目が合ったと思うと、ざらりと口元を舐めあげていく。猫のようなさりげない、稚拙ともとれる動作。だが刹那にはそれは肉食獣のような舌だと思えた。

「食べかすをつけて・・・まだまだ子供だな」

片手を添えられぺろりと舌なめずりする姿に、刹那は戦慄を覚え椅子を引こうとする。だがすぐに全く同じ滑らかな手がもう片方の頬に添えられた。

「二ールだけに、ずるい」
「んっ・・・!」

地を這うような声に、刹那が一瞬体をとめると、ライルもまた刹那に舌を伸ばしてざらりとパイのかすを舐め取っていった。
そしていつのまにか二ールの舌先が移動し、刹那のかさついた唇を湿ったもので覆っていった。

「や・・・」
「おっといけねえ。刹那の誕生日なのにこっちの方に夢中になっちまった。」
「それはケーキの後だろニール。」

全くしょうがない。そう笑いながらもきっちり片割れがしたように唇をなめとっていくライル。
息さえもわすれ硬直しているとようやく薄いが温かい唇が離れ、鏡像-ただしどちらもたちの悪いことに本物-が再びいつものような穏かな笑みを浮かべた。

「「刹那、さあ続きをしようか」」
硝子玉のような青は欲がどこかこもり、爛々と光を放っている。
再び差し出される林檎の香りとスプーン。テーブルにあるワンホールだったアップルパイはまだ4分の3も残っていた。
永遠とも思えるような双子の戯れの後に控えるだろう行為は恐ろしくも有り、また甘美な誘惑でもある。
ああ、何時の間に俺はとらわれてしまったのだろうか。
4つの瞳に見つめられながら、明日降りかかるだろういつもの二倍の腰痛を憂いながら、刹那は目を閉じて差し出されたスプーンに唇を寄せた。





寓話の世界のような、甘美で、しかし牢獄のような。
彼らに堕ちたら最後、永遠に合わせ鏡にとらわれ帰れない。
せめて今日だけは甘さに浸り、彼らにとらわれていたいと思うのは贅沢すぎる希望なのだろうか。




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管理人:流離

since:20071112


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