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OO中心戯れ言ばっか。ハム至上主義で刹受け中心カオスブログ。



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基本的にハムとせっちゃんはお互い謝らないと思う。



「君がなかなかさせてくれないから」
「っ…人のせいにするな」

自由になった片手で太ももをなでようとしているグラハムの異図に気付き、刹那は顔を赤くする。

「誤魔化そうとしたって…」
「誤魔化す?何を?」

意地悪く笑う彼に刹那は軽蔑の眼差しを向けようとするが、グラハムは傍らに落ちていた刹那の携帯を拾い上げた。

「そういう君だって」

そう言って彼はおもむろに刹那の携帯を開き画面を見せた。
そこにはニールからのメールと着信。
「まだ眠り姫と続いているではないか」

今度は刹那はぽかんとしてみせた。
何故ニールからのコンタクトを責められなければならない?
だが彼のいわんとしていることに気付く。
「ニールは友人だ」
「どうだか?最近また彼とよく二人きりでいたではないか」
「まあ…」

確かに最近はニールとバイト先に籠ってはいた。
だが、そこに恋愛感情はない。
それに、元はといえばグラハムを驚かそうとした為だ。

「今日も会っていただろう?」
「あんたがいちゃついている間だがな」
「私は同じことをしただけだ」
「だからニールは友人だと」

何故俺が責められなければならない、問題をすり替えられていると不満を抱き彼を睨むも、グラハムの翠色の瞳が怒りを滲ませていることにようやく気がついた。

「君こそ夜遅くまで眠り姫と二人きりで何をしているかわかったものではないか」
「…ニールがそんなことするわけないだろう、お前と違う」
「男というものを君はなめている!」
「ああ、お前の見境なしの性癖を見てればわかるな」


ニールが自分に未だ好意を抱いていることには気づいているが、惚れたら即行動のグラハムとは違う。第一世の中の男がそんな奴ばかりではたまったものではない。
グラハムの怒りに皮肉をぶつければ、瞳孔が縮まったことに気づいた。
完全に怒らせたサイン。
だが今日は刹那も怒りが納まらなかったので一歩も引く気はしなかった。
女々しいことを言うつもりはないが、この日の為に努力したというのにリボンズを抱こうとした彼が許せなかった。

幼い頃はお互いすぐに手を出し、言い争いをしていた。
だが、感情や意思を殺し世間を渡るようになった今、真正面からの言い争いは久しぶりかもしれない。

「私がいいたいのはそういうことではないっ」

腕を掴む手がぎりりと力を増す。
だが痛みに怯むことなく刹那も鋭く睨み返した。

「ニールは関係ないだろ、それともあんたはまだニールのことが好きなのかっ!?そんなに俺が気にくわないのか?」
「ああ、今の減らず口な君よりは好きかも知れないなッ」
唇を噛み締める。
心にぐさりとガラスの破片が突き立てられたような痛み。
しかし負けたくない、その一心で刹那は言葉を続けた。
「ならあんたは男の尻を追いかけていろっ…そっちの方が好きなんだろう?勝手にしてろ!」

手加減なしに強まる力に手が痺れ歯を食い縛り、吐き捨てるようにそう言えば、グラハムは目を細め、笑った。

「ならば、好きにさせて貰うよ」

いつものあどけないものと違う、こちらがぞくりとさせられるような艶やかな笑み。
初めて見せる彼の大人な表情に一瞬だけ怯む。
途端、片方の手がスカートに潜っていった。
思ってもいなかった行動にびくりと身体がすくんだ。
「リボンズ・アルマークとは本番にまでたどり着けなかったからね…たまってるんだ」
「そんなの、知るかっ…ゃ」
ここまで来て違う男の話題を出され、屈辱に震える。
だがグラハムの指は容易くも下着にたどり着くと、薄い布の上から力を入れなぞり始めた。
「君と違って身体は正直だな…」
「おいっ…!ぅっ」
そんな気分にはなれない、第一まだ俺は怒っている。
だが口にしようとした言葉は荒い吐息に変わり、せめてもの抵抗にと身を捩らせるものの彼の指がしつこく絡み付いてくる。

「君が不貞を犯してないというのなら、確かめてやろうではないか」
「…っ、そんなこと、するわけ」
「それとも今彼に聞いてみるかね?」

局部から手を離し、刹那がはあっと甘い息を吐いた時、彼の手には刹那の携帯が握られていた。
ニールからの着信履歴を選択しようとしているグラハムに、刹那は狼狽える。

「やめ、ぃっ」

取り替えそうと暴れたが、その瞬間局部にグラハムの膝が当たる。
ぐりぐりと擦られ、身悶える刹那の姿を彼は口を歪め眺めている。
「それとも君のはしたない声を聞かせてみようか?」
「ゃめっ…!」
「写真で送ってもいいかもしれないな。きっと喜ぶだろうよ」
「…!」

携帯を下着の上から当てようとするグラハムに、刹那は首を振ることしか出来なかった。
表情こそは笑っているものの、嘲るような眼差しにさらされ刹那は嫌だと言い続けた。
それが彼の加虐心を煽っていることを知らずに。

「誰のものなのか、はっきりさせないとな…」

携帯の角がどんどんと下着の上から溝に押し込まれていく。

普段使っている日用品をこんなことに使われるなんて。
耐え難い恥辱と、何故彼に乱暴されているのかと思考も身体もぐちゃぐちゃに掻き乱されていく。
今日は単純にこいつの誕生日を、祝いたかっただけなのに。
喧嘩腰でなければならないんだ…


お互い譲らない為に言い争いは昔から長引いていた。
今も変わらない。
彼の裏切りに対して絶対に謝りたくはない。
だが、これ以上、お互い心を磨り減らす必要はないのだ。



「いまの状況では、したくない…」

荒い息を吐きながら、無駄かもしれないが素直に心のうちを口にした。
拒絶の言葉に、グラハムは憤りを露にしさらに強く擦り付けてくる。
ツプリ、と深く入り込んでくる感覚に声をあげるが、刹那は続けた。

「だが、こんなことしたいとおもうのは…っ…おまえだけだ、グラ、ハム」

優しく触れられたいのは、近くにいたいのは、笑顔をみたいのは、昔からグラハムだけだった。
あいつのすぐに手を出す癖は知っていたのだから、軽く殴り諌めて、気をとりなおしと誕生日を迎えさせてあげればよかった。

彼の動きが止まる。
緩まる手の拘束から抜け出し、片手をじっと見つめるグラハムの頬に当てる。
大きな瞳とあどけない顔に昔と変わらない物を感じ、刹那は安堵し頬を撫でた。
「こんなことをするのは、おまえにだけだ」
そう言い、瞳を閉じて顔を近づける。
彼の暖かい呼吸を感じた時、唇をおしつけた。


暫く口づけをかわし、ゆっくりと瞼を開ければ瞬きをし口元を押さえている幼馴染みがいた。
「ニールと一緒にいたのは、ケーキを焼く為だ」

まだ材料のまま放置してるが、と続ければ、彼はぽかんとした表情になる。

「あんたに、あげたかったんだ」
「刹那」
「ニールだけではない、リンダにも教わった…今から焼く」

だから、どいてくれ。
そう気まずそうに呟けば、がばりと彼の両腕が伸びてきた。

一瞬身体を竦めるが、胸に顔を埋めるグラハムの表情に鬼気迫るものが抜け落ちていることに気付き力を抜いた。

「嫌だった」
「…」
「君が違う男の傍にいるのが不愉快なんだ」

頬を擦り寄せる彼の頭を撫でる。

「私と帰らないでそそくさと眠り姫の元に行くからだ」

「ああ」
「寂しかった」
「そうか」

単純なことだ。
どちらも互いにヤキモチを焼いていたんだ。
グラハムを驚かせたくて特訓のことは隠していた。
彼は寂しさをもて余してリボンズに手を出した。
それが双方の誤解を生んだのかもしれない。

「私は謝らないからな」
「…俺もだ」

不貞腐れた声で胸にしがみつくグラハムに、刹那も笑ってそう言った。
素直に謝るのが仲直りの秘訣、とルイスは言っていたが、互いに自らの非はないと譲り合わない。
それでいい。
昔からそうだったのだから。



「…ケーキ、いつまでたっても焼けないだろ」
しばらく好きにさせていたがしがみつき離れようとしないグラハムに諭すように言えば、彼は顔を上げる。
意地悪く笑うと、ごりっと腹に硬いものをわざと押し付けてきた。
「おい」
「たまっていたんだ、先にいいだろう?」
「ば、馬鹿かおまえ…あ、こら」

さっきまで素直になり甘えていたと思ったら…!
反省の欠片もみせず不埒な手つきで行為を始めようとするグラハムに、刹那は髪を掴んで反抗した。
「刹那が欲しくて堪らなかったんだ」
先に君を食べたい。
情欲の籠った熱い吐息が耳にかけられ、刹那は小さく声をあげた。
先ほどとは違う、優しいタッチで胸をなぞられ、その心地よさに先程無理矢理高められた身体が震える。
たまっていたのは、刹那も同じだ。
彼の一部を飲み込みたい、と下着の下で蠢くそれを感じ、かぁ、と顔を赤めた。

「君が欲しい」
首筋に髪がかかり、唇が這い、手がブラウスの中に潜り込む。
溶かされる。
震える身体とはちきれんばかりの欲をもてあまし、刹那は彼の首へ腕を回す。

それが答えだと悟ると性急に愛撫を始めるグラハムに、愛しさがこみあげてきた。

「愛してる」

つい最近まで近くて一番遠い存在だったのに。
真面目に愛を囁くグラハムがなんとなく照れ臭くて刹那が顔を背ければ、若干不満そうな顔で胸にむしゃぶりつくグラハムと視線があった。

「…なんだ」
「刹那は?勿論愛してるだろう?」
そんな恥ずかしいこと言えるか、と口を閉ざせば、わざときつく尖りを吸われ、ひゃんっと情けなく鳴いた。

「やはり素直じゃないな、身体を見習え」
呆れた眼差しに晒され、擦られる度に甘い刺激を生む身体を憎らしく思った。





「…手加減はしてくれ、キッチンに立てなくなる」
「バックはダメか?」
「死んでくれ」
「私の誕生日なのに」
「かんけいな…ぁっ」




明日学校があるというのに、二人は互いを腰が痛めるまで貪りあった。
結局浮気に対する謝罪の言葉が聞けなかったことと、うちまたでよろよろと歩く様子をニールやルイスに心配され恥ずかしくなり、嫌がらせにマッシュポテトを塗りつけたケーキを出したが逆に感激され刹那が微妙な顔をしたのは翌日の話。
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