OO中心戯れ言ばっか。ハム至上主義で刹受け中心カオスブログ。

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アレルヤハピバ!もう本編で20になりましたが(笑)
しかも遅刻です。ごめんなさいOTL
というわけでアレ刹です。何を思ったのか刹那♀ですよ。にょたは受け付けない!という方は全力で回避してください。
しかもトレミー組が仲良くしている設定です。
なんだかものすごくしょっぱい話。アレ刹アレ風になりました・・・
しかも遅刻です。ごめんなさいOTL
というわけでアレ刹です。何を思ったのか刹那♀ですよ。にょたは受け付けない!という方は全力で回避してください。
しかもトレミー組が仲良くしている設定です。
なんだかものすごくしょっぱい話。アレ刹アレ風になりました・・・
びじゃり、と肩に冷たいものが叩きつけられる。
みぞれ。
雪にも雨にもなりきれなかった、悲しい存在。
積もることもなく、地面に叩きつけられ氷の粒が砕けるだけ。
僕みたいだ。
街灯が少ない道を一人、自嘲しながら歩いていく。
ハレルヤみたいに残酷になりきることを拒み、しかし人を殺めてきたことに変わりはない。
そしてその矛盾を乗り越えることが出来ぬまま、自分はキュリオスを駆っている。
わかっている。自分と同じ悲劇を繰り返さない為に、覚悟した上の行動であることを。
しかし汚れをハレルヤに押し付け、自分は汚くないと言い張っている。それこそが最も汚い人間だというのに。
白く頼りない街灯の下に来ると、水溜まりに自分の顔が移るのがわかる。
そのままバシャリ、と冷たい水溜まりを踏みつけた。
「アレルヤ?」
不快な水音しかない暗い世界の中、心地よいアルトが聞こえた。
顔を上げれば、闇に飲み込まれない白い傘をさした少女が、もう一つ先の街灯に立っていた。
「せつな?」
「アレルヤ」
水溜まりを小走りで踏んで、刹那が目の前までやってきた。
傘と同じような白のスカートの裾がふわりとなびく。近くまでやってきて、初めて刹那がいつものズボンではなく可愛いらしいワンピースを着ていることに気付いた。
傘の陰に隠れていた顔も表れる。薄く化粧を施された刹那は、正真正銘女の子であった。
「せ、刹那?一体どうしたのその格好・・・」
いつも男らしく振る舞い、色気の欠片さえも見せなかった少女なだけにうろたえる。
どう声をかけていいか分からず、鼓動ばかりが悪戯に早まるアレルヤの頬に、温かいものが当たった。
「え・・・?」
「冷えきっている」
傘を手から離した刹那が、アレルヤの頬を包みこんでいた。華奢で温かな掌が、アレルヤの氷のように冷えた頬に熱を伝えていく。
紅い双眸が、蛍光灯の無機質な光に照らされ静かにアレルヤを見つめていた。
「傘も持たずに外をほっつき回るなんて・・・いつから外にいた」
「せ、刹那!駄目だよ傘ささなきゃ・・・」
元に刹那のワンピースの裾はみぞれのせいで濡れ、ふんわりとした生地は色を変え彼女の足に張り付き始めていた。
毛糸のカーディガンを上から着ているとはいえ、氷点下に限りなく近い中濡れるのは、女の子じゃなくても風邪を引く。
女性に冷えは大敵だ、と慌てて説くも刹那は傘を拾おうとはしない。
「・・・元はと言えばお前がいないから・・・」
「僕は大丈夫だから!」
冷えて先端が赤くなりはじめた少女の手を剥がそうとするも、その細腕からは考えられない程の力であらがった。
「どうしてだ」
「え?」
「どうしてお前はよくて、俺は駄目なんだ」
「それは・・・」
僕は超人機関で造られた超兵だから。
ちょっとやそっとのことでは風邪はひかないと思う。
しかしそれを口にした所で、この頑固な少女は納得しないだろう。前にその答えをした時は、本気で(大柄な自らの体が吹っ飛ぶくらい)殴られた位だ。
何も言えずにみぞれの中立っていると、刹那は呆れた目でアレルヤを見ると、
「馬鹿」
そう言って力をこめていた手を頬から滑らせ、不骨で大きな自らの手にそっと絡ませた。
「言い訳がないなら、今後はこんな馬鹿なことをするな」
「・・・ごめんね」
「冷えた。さっさと帰るぞ」
そう言って傘を取りに背を向けた刹那。
今宵は淡雪のような容姿の恋人。冷たい世界にただ独り立っていたアレルヤに熱を分けてくれた刹那に愛しさを覚え、アレルヤは気付けば手を伸ばしていた。
ぽすん、と軽い音と共に彼女の小柄な体が腕の中に収まる。
「なんだ」
「さっき温かさをくれたから。お返しだよ」
おまけに君の可愛い姿を見たから熱いはずだよ、と囁くと胸の中の存在がぽっと熱くなった気がした。
「有難う、刹那」
「・・・濡れる」
「ごめんね」
「お前は謝ってばかりだな」
あと数分でお前の、と小声で刹那が呟いたが、鼻先に落ちた白く冷たいものに意識をもっていかれた。
「あ、雪」
不愉快な音をたてていたみぞれはいつの間にか雪に変わり、暗い道を薄く白く覆い始めていた。
当然、抱き合う二人にも降り注ぐ。
「お前が無駄なことをするからますます冷え込みが・・・」
「ははは、ごめんね。でも、雪は好きなんだ」
汚い自分を綺麗に覆いつくしてくれるから。そうすれば、きっと綺麗な君と釣り合える。
しかし刹那はアレルヤの表情が気に食わなかったのか、厚い胸板に顔をぐいぐいと押し付けてくる。それは猫が縄張りを主張するのに似ていた。
「また謝って・・・あ」
「どうしたの?」
途端に、静かな白い世界ににつかわしくない機械音が響いた。
「0227、AM00:00・・・アレルヤ・ハプティズム、お前の誕生日だ」
しまった、と苦虫を噛み潰したような顔で刹那はアレルヤに告げた。
「え」
「お前の誕生日だ、アレルヤ」
クリスティナに何か言われるな、等とブツブツ呟く刹那をぽかんと見つめるが、脳内でようやく理解が追い付いてきた。そうか、刹那の格好は・・・
「本来は0時丁度にサプライズパーティーをするはずだったのに・・・」
「え」
「これ以上待たせるとクリスティナとスメラギが面倒だ。帰還する」
そう言って刹那はアレルヤの手を掴み、走り出した。
水溜まりは既に雪で埋まり、さくりさくりと小気味いい音がした。
雪が、視界を横切っていく。
「え、え?」
「あと!」
かと思えば刹那がくるりと振り返り、急停止し転ばぬよう屈んだアレルヤの側まで距離をつめた。
指先なんかよりも温かく柔らかいものが、そっと頬に当たる。
「お誕生日おめでとう、アレルヤ」
離れ間際に囁かれたと思ったら、刹那はさっと顔をそらした。その顔が仄かに紅いのは暗がりでもわかる。
「・・・せ、刹那!?」
ようやくキスされたことに気付き紅潮してパクパクと口を開閉するが、真っ赤になった刹那になかばひきずられるように、二人は雪景色の中を疾走する。
二人の林檎のような頬だけが、モノトーンの世界に鮮やかに映えた。
みぞれは嫌い。雪は好き。
でも温められた心は、偽りが溶け出してみぞれのような本心が露呈した。
でも、今日という日だけはみぞれが好きになれる気がした。
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ここはグラハム・エーカー至上主義グラ刹になりそうな予感のする二次創作腐女子ブログです。
初めての方は「ハジメニ」を読んでください。わからずに突き進むと大変なことになります。
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管理人:流離
since:20071112
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